スペインにも故郷ができた

会社を退職したら、自分へのご褒美として
１ヶ月くらいゆっくりとスペインを旅行するのが長年の夢でした。

実際には2015年末に退職しましたが
第二の人生の足がかりのつもりで、
2016年度スペイン語通訳案内士の試験にチャレンジし、
なんとか合格できました。

その受験勉強からも解放されたので、
改めてスペインへのご褒美旅行の検討をはじめましたが、
せっかく資格が取れたのでこれを生かすべく、
目的をスペイン語ブラッシュアップに変更し、語学留学することにしました。


コレヒオの学友と夕食会

留学するとは言っても、何をどうしたら良いか検討もつかないので
ネットで検索して見つけた「スペイン留学代行センター」に相談しました。
ほとんど具体的なイメージを持たないない私に勧められたのは
Colegio Maravillas と言うマラガ近郊にある学校でした。

私にはマラガ近郊と言われても全くイメージが湧きませんでしたが
コスタ・デル・ソル沿いの、リゾート地ではあるが静かな町（ベナルマデナ）にあり
勉強するには最適な環境で、学校スタッフに日本人もいて安心、
リピータの生徒さんも多いとのことで、ここで２ヶ月間勉強することに決めました。

学校の授業については、最初はA2のクラスに入りました。
初めのうちはやはり喋ることに慣れていなかったので、
少々四苦八苦しておりましたが、
1ヶ月目の半ばくらいから随分と慣れてきたのが自分でも自覚できました。
２ヶ月目に入る前に、「あなたは実力があるので来月からは上のクラスに行け」と言われ、
１０月から別のクラスに編入しました。

しかしそこは２ランクも上のB２のクラスで、最初は教師と生徒たちのウォーミングアップの
世間話など、何が話題になっているのかも理解できず、
たまりかねて３日目くらいに担当教師に「全然ついていけない」と泣きつきました。
それに対して「大丈夫、毎日努力すれば、少しずつわかるようになるから。」と
いかにもスペイン人らしい楽天的な回答がありました。
出来ないことは気にせずに、自分なりに努力して、なんとか2ヶ月間の授業を修了できました。


カミニート・デル・レイ（王の小道）
トレッキング

ところで、生徒さんについては、私の様に2ヶ月の長期（中期？）は少なく、
多くが１週間や２週間の短期の方でした。
そのため毎週の様にクラスのメンバーが変わります。
多くがヨーロッパ北部の人たち、例えばイギリス、ベルギー、スウェーデンなどの
国々からの方々でした。
多くの国の人たちと触れられる大変良い機会でした。

また、彼らの話すスペイン語は、大抵母国語の訛りがありますが、
本人たちも教師もあまりそのことを気にしていない様で、
世界に広がったスペイン語の一面を見た気がしました。
（ちなみに私がUSA訛りのスペイン語の発音の真似をすると、
クラスで大変受けました。）


コレヒオのツアーでロシアからの学友と

現地での住居については、日常生活を自分で全部面倒を見るのは大変だろうとの
スペイン留学代行センターのアドバイスで、ホームステイをお願いしました。
また私は趣味でクラシックギターを弾くので、2ヶ月間それから離れるのは嫌なので、
「ギターの練習可」という条件をつけさせていただいて、ホームステイ先を決定しました。
そして大変良いファミリーの家をご紹介いただきました。

学校も鉄道の駅も徒歩１０分圏内で、毎日散歩かジョギングに出かける海岸にも近く
たいへん良いロケーションでした。
家族も日常の細かい事に到るまで、親切に面倒を見ていただきました。
例えば家族、あるいは近所の友人のパーティーに誘っていただいたり、
バーのはしごに連れて行ってくれたり。

滞在中に大変心強かったのは、学校の日本人スタッフの存在です。
彼女は本当に日常生活の細かいことまで気にかけていただきました。
例えば学校からツアーに申し込むと、前日にホームステイ先に電話を入れて
私が早朝に出かけるので対応してくれる様に依頼してくださったり
また、日本人の生活時間の違いや私の食事の好みまでホームステイ先に
伝えてくださるなど、学校内の事以外でもたいへんお世話になり、心から感謝しています。



コレヒオのツアー　ロンダ

今振り返ると、長い様で、短かった、とても有意義で、夢の様な2ヶ月でした。
今後、また時間的、経済的に余裕ができて、スペイン旅行をする際には、
まず最初に口慣らしのためにColegio Maravillas で
１週間勉強してから旅行をするのが良いなと、考えております。