世界トップレベルのサッカー指導者になる2つの選択肢とは?

本当に選手に指導者の意図が伝わっていますか?

指導者にとって大事な「言葉」

我々人間がコミュニケーションを取るときよく利用する「言葉」

サッカーにおいても例外ではなく選手間、指導者間、選手と指導者の間のツールとして当たり前のように使われています。

みなさんは、この「言葉」についてサッカー的にどのような重要性を感じているでしょうか?

指導者の考えを選手に伝えるときに、その意図が最大限伝わるために気をつけていますか?

日本だと同じ言語だということ、加えて相手の意図を察することを美徳とする日本文化、さららに上下関係が厳しいことから、選手に発するメッセージにそこまで気を使わなくても良いことがあります。

海外で勉強、留学をしスペインで指導をしていて気付かされることに、選手に監督の意図が伝わっていなかったらモロにそれが分かり、その責任は監督に追求されるというものがあります。

伝えたのに選手が分かっていなかったらそれは選手のせいではなく、説明が悪かったという監督の力不足として扱われます。

指導者にとっては非常に厳しい環境ではありますが、意図を伝えるスキルは格段に上がる環境だと言えます。

多国籍の選手のチームを率いるマンUのモウリーニョ監督は、なるべく通訳を介さずに選手とコミュニケーションを取ること重要視しています。

なぜなら、

通訳を介すと意図や思いが失われるから・・

だから選手と直接話せるように多言語を使いこなします。

また、選手にとって監督がその選手の母国語で話しかけてくれたら嬉しいでしょうから信頼関係がそこに生まれます。

そのようなことからモウリーニョはそのような方法をとっているとも言われています。

しかしながら日本で指導していると、対象が日本人であることから逆に言葉に注意しないことに陥ってしまうことがあるでしょう。

頑張れ!

やり切れ!

意図を持ったプレーをしよう

などといった表現で選手のパフォーマンスを変えることは可能ではありません。

指導者として、今一度トレーニングや試合で発している言葉を分析することは多いに役立つこととなるはずです。

明確なサッカー言語

皆さんは日本のサッカーに使っている言葉には重要度を置いていますか?

日常の指導で何気なく使っている日本語のサッカー言語に注意を払っていますか?

サッカーにおける「言語」がアクションを示す暗号のようなものと捉えることができるとしたら、皆さんが使っている言葉がピッチ上でのアクションを明確に示すことができている場合は選手は指導者の伝えたいことを理解できていると言えます。しかしながら、そのためには言葉に対して定義が明確でなければなりません。

例えば皆さんにとっての「ボールポゼッション」という単語の定義は何でしょうか?

ボールをキープすることですか?
どのゾーンで?
何のためにそれをしますか?

ちなみにスペイン語ではMantenimiento de posesión de balónと言います。定義は「攻撃時においてボールを保持すること」と明確にされて、そこには前進やフィニッシュは入っておらず明確な線引きがされています。

もう少し視点を広げると、攻撃のフェーズとして

1、ボール保持

2、前進

3、フィニッシュ

というプロセスによって整理されており、Mantenimiento de posesión de balónは1のボール保持に当たります。そして試合の攻撃の分析をする場合には、この3つのうちどこに問題が生じているのかを解析して、トレーニングではそこへフォーカスすることになるのです。

その際、指導するにあたりテーマの定義やキーファクターが明確になるとコーチングにフォーカスが当てやすくなりますので、定義をしっかりと抑えた上でプレイモデルに組み込むと自身の理解と選手への説明は容易になります。その言葉には何が含まれていて、何が含まれていないのかをしっかりと整理しましょう。

言葉は道具でありながら、チームスポーツにおけるサッカーの現場においてはその単語が何を意味するのかを明確になっていることはとても重要なのですね。日々の指導案の作成時に言葉の定義を意識すること、現場での言葉使いに気をつけてうまくサッカー用語を使いこなすようにしたいですね。

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