世界トップレベルのサッカー指導者になる2つの選択肢とは?

練習でついつい陥ってしまう気をつけなければいけないこと

指導をする上で、陥りやすいポイントはなんだと思いますか?

アカデミーOBの受講生日記にて面白い記録が残っていましたのでここで改めて考えてみましょう。以下は、以前の受講生日記からの抜粋となります。

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今日は日々の指導を重ねるうえで気づいた、陥りやすいポイントについてお伝えします。現時点で気づいたことは2つあります。

それは、

1.メニュー作り

2.練習中のコーチング

です。

まず1つめの、メニュー作りから。たとえば今日は、「インターセプト」というテーマがありました。実践したスペイン人生徒は、以下のような練習をやりました。

10m四方のグリッドに5人ボールあり、5人ボールなし、一人は鬼。

ボール保持者は2タッチのみでき、鬼はインターセプトしてボールを奪う、というものでした。

さて、このメニューで、インターセプトはどのくらい出るでしょうか?

11人いて、鬼が1人。

その鬼がインターセプトをしなければならないので、つまり1人しかインターセプトを狙っていないことになります。横で見学をしていた私に、先生のハビは「鳥カゴに、インターセプトはあるか?」

私「はい。」

ハビ「それだけだ。笑」

と言っていました。

現象が現れなくて困ったディダックは、いろいろな変化を加えましたが、逆にインターセプトのない練習になってしまいました。テーマである現象が出にくいメニューをやってしまうという典型的なパターンでした。

ハビは、「複雑に考えるな」といつも仕切りに言います。

「なんでまず、現象が起きる状況を考えないんだ?」と。

練習メニューを考える流れが、私もまだ全然分かっていないので、これからの仲間の間違えを自分のものだと思って訓練を積んでいきたいと思いました。ちなみに、この練習をしていたときは、みんな笑顔でやっていました。このようなメニューは、アップに使えるとハビは言っていました。

次に2つめの、練習中のコーチングについてです。

テーマはエントラーダ(奪取)でした。

7人制ハーフコートでの2対3が行われ、「攻撃を早く」という指示を出していました。また、最後に選手を集めて締めの言葉を言うときも目的は「”カウンター”だから、もっとスピード感をもってやらないといけない。」と言っていました。

先生ハビによると、

「サッカーというスポーツはすごく”おいしい”スポーツ。だからいろいろな要素があるし、要素が出てこない練習メニューはない。今のメニューは他の目的のためのものだとしたら、すごくいい。だた、エントラーダはほとんど現れない。バカな話だけど、お米を作りたいのに卵を持ってきても、卵焼きしか作れない。サッカーも同じで、その要素が現れるメニューを作らないと、こうなる。」

と言っていました。

日本人の先輩指導者はこれに関して

「メニューを行っているうちに、いろいろなことが目について何を言っていいのか分からなくなることはよくある。その時は、目的を意識して、他の言いたいことは我慢して、目的に沿ったコーチングだけをするようにする。」

と言っていました。

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いかがでしょうか?

皆さんは練習メニューをどのように決めていますか?

コーチングスクールの先生が言っていることは、サッカーの現象からかけ離れた設定をしないことの重要性です。トレーニングは試合から逆算し、改善したい問題の状況を取り出して設定をすることが一番シンプルで効果が出やすいと言えます。

そしてその中にあるアクションを抽出し、キーファクターを設定しメニューを作成します。さらにどのような現象になるかを予測してから始めたとしても、ピッチ上では予想外の現象が起こるということはよくあることですね。

そのような時こそ、一度冷静になり指導案に立ち返り「今日の練習は何がテーマなのか?」を考えることが大事です。また、トレーニング後にその日に起こったことを書き残し反省することで次回のトレーニングの時には対処できるようになっているはずです。

我々指導者も日々のトレーニングで多くのことを学んでいると言えますね。

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