世界トップレベルのサッカー指導者になる2つの選択肢とは?

スペインサッカーに頼ってはいけない

約3ヶ月の集中したサッカー授業

2016−17シーズンのPSTアカデミー5期生は、先週の金曜日にスペインサッカー理論の受講が終了しました。平日の5日間、2時間の授業を約3ヶ月をかけてみっちりと受講してもらいアカデミー生のみなさんはスペインサッカー理論の基礎の基礎を作れたのではないかと思います。

講義というとどうしてもインプット形式になりがちなのですが、PSTアカデミーで大事にしているのはインプットアウトプットのバランスです。スペインのコーチングスクールに通い始めると求められるのがディスカッションの能力

これにはアウトプットすることに慣れている必要があるので、3ヶ月間ではアカデミー生には自分の考えを人前でプレゼンすることやトレーニングを実際にピッチ上で行うことで表現する場を用意させてもらいました。

(分析からのプレゼンテーション)

(ピッチでの指導実践)

(プレゼンをして受ける質問にも応える力が必要とされる)

君はどう思う?という質問

この3ヶ月間に渡って繰り返し講師からされていた質問

「○○はどう思う?」

サッカーにはこうでなければいけないや、これで全てが解決するという様な正解は存在しません。チームの選手やクラブの方針などによってその選ぶべき選択は異なります。その中でも私たちが重要視しているのはその監督が信念を持って何かを決断したり、自分のサッカー感を構築することです。

スペインに来て確かに色々と吸収することはたくさんあります。しかしながら勘違いして欲しく無いのは、スペインに答えがあるというのは事実ではなくそれは自分で見つけ出して本物の知識と経験になることが重要なのです。

”Build your football”

これはプレサッカーチームが掲げている理念であり「自らのサッカーを作り上げてほしい」というメッセージが込められているのですが、授業の進め方もこの考え方に沿って進み、それがPSTアカデミー生のためになると考えています。日本では学ぶというと答えを与えられるというのが一般的なので、最初は意外とこの進め方に戸惑いを感じていたアカデミー生でしたが時間と共に慣れてきた様子が見られました。

カタルーニャサッカー協会のサッカー理論をダイレクトに

個人戦術、チームプレー、テクニック、メソッド、フィジカルの科目を最新のカタルーニャサッカー協会のカリキュラムに沿って授業を進めていきました。サッカーの理論の進化のスピード感が著しいスペインですが、プレサッカーチームでは現地のその情報を常に収集してダイレクトにPSTアカデミー生に伝達できることは強みだと考えています。

ここ最近では、戦術の科目が整理されてそれまでひとくくりにされていた個人戦術とチームプレー(チーム戦術)が分離されてより体系化が細かくなり、定年代の戦術指導のポイントが明確になっています。

加えて、スペインサッカー全体の傾向からではありますがテクニック・戦術・メンタル・フィジカルが全て総合的に見られるようになってきていて、今シーズンコーチングスクールに通っている4期生は「今、何の科目をやっているのかがたまにわからなくなる」というくらいです。それくらい、サッカーというスポーツの要素を切り分けて考えずに相互作用を考慮したまま各要素の分析と向上を図ってチームパフォーマンスの向上に繋げていこう、というのが今のスペインサッカーの理論の大きな特徴です。

サッカーのスペイン語の授業を受けるアカデミー5期生

スペインサッカー理論の授業を終えた5期生は休むことなく、これから「サッカーに特化したスペイン語」の授業を受講してもらいます。これまでは日本語でサッカーのことを学んでいましたが、これからはスペイン語のサッカーの単語や言い回しを習得していきます。

9月のコーチングスクール入学に向けて着々と準備は進んでいきます。

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