世界トップレベルのサッカー指導者になる2つの選択肢とは?

【矢沢彰悟】第2回:スペインからいわきFCへ

PSTアカデミーのOBは日本へ帰国して各地で活躍しています。

今回は、現在福島県のいわきFCで活躍している矢沢彰悟さんのインタビューの2回目をお届けします。第一回の記事『【矢沢彰悟】一度は離れたサッカーに指導者として戻り、その後スペインへ』はこちら

【矢沢彰悟】一度は離れたサッカーに指導者として戻り、その後スペインへ
PSTアカデミーのOBは日本へ帰国して各地で活躍しています。 今回の記事は、その中から現在福島県のいわきFCで活躍している矢沢...

バルセロナへ留学した事がキッカケで見事にサッカープロコーチとしてのキャリアアップを果たした矢沢さんですが、現役時代は高校生の時にに選手を引退し、その後サッカーからは距離をおいていたところ大学在学中にひょんな事から指導者としてサッカーの世界に戻ります。

その後、一度は社会人になりバイトでサッカーコーチを続けていたところから、様々な人の繋がりを通してスペインへの指導者留学を決断しました。

インタビュー第2回の今回は、バルセロナ留学中の指導者としてキャリアと経験、そして日本へ帰ってからの展望、最後にこれから留学をしようと考えている方へのアドバイスもいただきました。

バルセロナへ来たことで日本の良さが見えるように  

スペインで積んだ指導者としてのキャリアを教えてください。

矢沢:コーチングスクールを卒業してJupiter(フピテル)というクラブでアレビン(U12)の監督をしました。その翌年にSant joan despi (サン・ジョアン・デスピ)というクラブのカデーテ(U15)、その次にbelvitge (ベルビッチェ)というクラブのトップチーム(大人)のチームスタッフです。

年代も下から上に徐々に徐々にですね。同じカテゴリー、同じディビジョンを繰り返すつもりは無かったです。1年ごとに何かしらレベルアップしたいなと思っていたので。

それが年代を上げるのかディビジョンを上げるのかは分からないですけど、繰り返しても意味がないなと。バルセロナに長居するつもりも無かったので2、3年で第一監督をして帰ると思っていました。

常に日本に帰るという事を前提に計画していたんですね。

矢沢:はい、していました。やっぱりお金、ビザの問題など色々あったので。

その間にも日本には帰っていましたか?

矢沢:そうですね、夏は毎年帰っていました。

その帰国時に、バルセロナにきたことで日本のサッカーを見る時見方に変化が起きてる実感は

矢沢:変わった部分は大きいですね。

Before Afterで言うと?

矢沢:日本の良い部分を見つけられるようになりました。細かい所にこだわる姿勢とか学ぶ姿勢がスペイン人より凄いとか。良い所にも気付きますし、これは変えた方がいいなという所も目立ちますし、どっちもですね。

それは日本にいた時は見えなかったもの?

矢沢:そうですね。中にいると客観視できないじゃないですか。1度外に出て客観視できるようになったので、それはやっぱり外に出ないと分からないと思います。よっぽど感性豊かな人じゃないと中に居たままでは客観視できないし、中に居たままでは難しいなと思います。

「自分を一度ぶち壊せ!」 

他にスペインにいる間にした印象的な体験などはありますか

矢沢:やっぱり第1監督としての経験が1番大きいんです。知識は坪井さんの本を読んだりすれば同じ様なものは手に入りますが、経験の部分が大きいかなと思います。日本だったら指導者が信頼されるのが当たり前ですが信頼されないとこからのスタートというのが初めてだったので、本当にいい練習をしないと付いてきてくれないし、良い事をしているつもりでも選手は納得していないという経験が日本ではなかなか出来ないのでそれは貴重な経験でしたね。

信頼されていないから盛り返して信頼してもらうという力が無いと出来ない。

これから留学に来たり、海外に来ようとしている人に対して12つアドバイスがあるとしたらどんな事を伝えますか?

矢沢:アドバイスですか。やっぱり「自分の殻を突き破れ」ですかね!自分がやってきた事を全否定された方がいいです。後から考えてアレは否定される必要はないなと後から気付くのは全然いいと思うんですけど、1回考え方をリセットすることはオススメです。海外に来て自分がやっている事は間違って無かった、では意味がないだろと自分が考えていた事を正当化するためだけに来たのならあまり意味がない。後から気付くのは良いと思うんですけど1回全否定されてから自分を見つめ直す時間が出来るのが留学の1番の利点だと思います。

一度フラットになるという事が大事だと?

矢沢:はい、まるっきり自分をぶち壊されてみるくらいの方が良いと思います。

矢沢さんはそれを意図的にやったのしょうか

矢沢:いいえ。自然とですね。スペインの環境が自然にそういう環境にしていました。1回ぶち壊されました。

今から日本に帰りますがもう1度ぶち壊しますか?

矢沢:その可能性は全然あると思います。

まずは0にしますか?スペインでやってきた事も。

矢沢:そうですね。ただ今回は比較的ある程度知識や経験を得た状態でいるので壊したものを立て直すのは早いと思います。日本から来た時は経験があったとか理論的に学んだという状態ではなくほぼ0に近い状態だったので。

それはサッカーのこともそうですがスペインはモノゴトの体系化がしっかりしているイメージります。体系化することを理解する色々な情報を構造に当てはめる能力が身につくと思いますね。

矢沢:そうですね。それこそ1回ぶち壊したものを組み替えるだけとか入れ替えるだけで済むので同じ枠組みの中に新しい事を加える、これはいらないとかこれだけで済むという風に出来るのですごい楽になると思います。

それもスペインに来てサッカーを学んだ事で得られた大きなものとか財産なのかな?

矢沢:そうですね。他の国がどういう枠組みをどういう風に作っているかは分からないですがスペインは分かりやすいなと思います。他の国も見たら分かりやすいなと思うかもしれないですけど。

留学はキャリアアップのキッカケ 

日本の外に出るということの意味についてお聞きします。海外に来て良かったと思いますか?

矢沢:全然良かったです。もちろん手放したものはあります。お金とか時間とか昔持っていた仕事とか。当時持っていたものを手放しはしましたが、それでも来て良かったなと思います。仮に自分が日本で指導を続けていて、次の所属先のいわきFCのスタッフになれたかって思うと絶対なれなかったと思います。それが今は実現できて、この後結果を残すかどうかは自分次第なのですが、そこにたどり着けるまでの切符は手に入れられたのかなって思います。

キャリアアップしたと?

矢沢:はい、全然思います。

仮にそのまま日本に残っていたら何をしていましたか?

矢沢:普通にカメラマンやっていたと思います。(笑)

サッカーの世界には入ってなかった?

矢沢:現場に仕事としては入ってなかったと思います。バイト程度にはやっていたかもしれないですけど、仕事としてプロフェッショナルとしては無理だったと思います。

それも海外に来て得られた事ですね

矢沢:はい。逆にスペイン帰りという難しい目でも見られて、プラマイ0になるかもしれないですがプラスの部分だけうまく取るようにすれば良いかなと思います。マイナスの部分は別に良いかなって思います。

こんな人に海外出る事をオススメするとかありますか?

矢沢:まあ正直なところ、どんな人でも1回来てみる事ですね。1回来てみて「やっぱりスペインがいいな」って思うか思わないかは自由なので、それはそれで1つの考えなので良いと思うし、どんな人でも興味があるなら1回来てみたら良いと思います。

サッカーの指導者の留学には様々なの選択肢がありますが、その中でもスペインにくるオススメポイントを教えてください。

矢沢:さっきの話じゃないですけど、自分の殻をぶち破らないと通用しない。他の国でもある程度同じようなものですけど、中でもサッカーにおいてはスペインって正直日本人が下に見られているし日本人に対する壁って厚いと思うんですよ。でもそこを破ったら本当に仲間としてみてくれるし、そこの人間的な熱さというのは他の国の事は詳しいわけでは無いですがスペイン人は熱いですね。その経験がしやすいのかなと想像します。

ドイツ人ならもうちょっと受け入れてくれるかも知れないですけど。オランダ、ドイツに知り合いが居るんですが、そこまで日本人が受け入れられないことは無いしある程度はリスペクトされると言っていました。

その中でもプレサッカーチーム(PST)などのプログラムを使うメリットを教えてください。

矢沢:余計な手続きを任せられる。だからサッカーに集中しやすいですね。留学して大変な所ってそんな所じゃ無いですか、やっぱり。細かい手続きなどは分かんないしそこを手伝ってくださる人がいるという所は楽だと思います。勿論それを含めて留学だって考えもあると思いますけど。「自分でやってみたほうが良いんじゃない」って考えもあると思いますが、よりサッカーに集中したいとか色々な繋がりの中で何かを得たいというなら得だと思います。

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