先日の記事で戦術的ファールをテーマに投稿させていただきましたが、それに関連して大人と子供とサッカーの違いについて今日は取り上げたいと思います。
戦術ファールに関する記事はこちら
さて、大人と子供のサッカーは違いがあるのでしょうか?
それはあくまでサッカーの縮小版であり、1対1を鍛える、テクニックを特別に鍛えるなどと言う事柄に目的を特化して行われることはありません。
専門的な言葉を使えばそれは大人のサッカーのフラクタルとなります。
フラクタルの図。大きな三角形の中の構造が、小さな三角形の構造にも反映されている
サッカーの本質を育成年代のサッカーに残す
フラクタルであると言う事は、縮小版の中にはもともとの中に含まれるすべての要素が含まれているということになりますから、少年サッカーにも以前の記事でテーマになった戦術的ファールも含まれると言うことになります。
スペインサッカーの強さの秘密にこれが挙げられ、育成年代のサッカーは大人のサッカーのフラクタルが構造として残っています。海外に留学し、スペインのようなヨーロッパの国で育成年代の試合やトレーニング環境を知ると分かるのですが、プレーの方法、審判のジャッジ、指導者の考え方、人工芝のピッチ環境、グラウンドに隣接されたBar、サポーターである父兄 などリーガエスパニョーラの試合のフラクタルが育成年代の試合なのです。
ということは少年サッカーを鍛えていけば自ずと上のカテゴリーに行ってもすぐに通用する事になり、それこそが一環指導の理想です。
育成と言うのはまさにこうあるべきではないでしょうか?
とある年代までは何がが重要で何かが重要ではない。しかしとある年代を境にいきなり必要となることが変わってしまう。典型的な例は、小学生では戦術は早いという考え方ですが、これはフラクタルではなくスムーズに上のカテゴリーへ橋渡しすることに支障があるのでなるべく避けなければなりません。
少年サッカーになるべくサッカーの質や要素を残して指導していきたいものですね。