世界トップレベルのサッカー指導者になる2つの選択肢とは?

スペインが少年サッカーで7人制を採用する理由

スペインでは少年サッカーでは7人制が主流となっていますが、今日のテーマははなぜそれが行われているのかが題材です。

先日のフラクタルのテーマとも通じることがありますので、ぜひこちらの記事も参照ください。

『大人のサッカーと子供のサッカーは違う?』

数年前にスペインの各地域のサッカー協会は、育成年代の改革として小学生年代での7人制のサッカーを導入しました。その理由はプレイスペースや人数などを年齢に合った形式にしながらも上のカテゴリーへの順応を目的とし、多くのテクニックアクションの実行、フィジカル能力の順応が次なる目的です。

さて、11人制サッカーと7人制サッカーの違いは何でしょうか?

小学生年代のサッカーは上のカテゴリに向けての過程として捉える必要がありますが、大事なのは7人制サッカー(日本では8人制)が11人制サッカーと全く無関係なものにならないことなのです。これが前回のフラクタルの考え方ですね。

7人制サッカーを行うメリットとは?

  • プレイスペース、ボール、ゴールの大きさ少年サッカーにフィットしている。選手たちは能力を向上させるための刺激をより多く受けることになる。
  • ピッチのサイズが小さいためより多くのフィニッシュのアクションに絡むことができる。これによりサッカーの一番の魅力的な局面に多くの選手が関わることになる。
  • テクニック、戦術、認識ー判断のアクションが非常に多い。これによる効果は、決断の回数とプレイに絡む回数が多いことからより選手がサッカーを学ぶことになる。
  • 7人制サッカーにおいてはチームでのプレイを理解することを活性化する。プレイシステムに沿ってポジションを取り、縮小されたプレイスペースによってチームの全員が攻撃・守備参加しなければならない。
  • ゴールを決める仕事はFWに限られた役割ではない。 ピッチの前線にいる選手たち全てにゴールを決めるチャンスがあり、試合中は全ての選手がフィニッシュの局面に攻撃・守備共に関与することになる。

7人制サッカーのプレイシステムと11人制サッカーへの移行

ここからは7人制で採用されている主なプレーシステムを見ていきましょう。日本の8人制の要素にうまく関連づけて考えていただければと思います。

システム1ー3ー1ー2

メリット:全体をバランスよく埋めることができる。これにより深さに対してバランスよく選手が配置されることになる。 ライン間の距離も短く、選手間の距離も近い。 攻撃と守備のトランジションに置いてバランスが良い。

デメリット:もしサイドバックの選手が攻撃的な選手でない場合は、プレイが中央に固まりすぎる傾向がある。また、一人の中盤の選手は多くの仕事をこなさなければいけない。

11人制との関連:ツートップ型のシステムと似ている。一人の中盤の選手は11人制においてワンボランチでプレーする状況と似ているためスペースのリスクマネージメント常に頭に入れてプレイすることになる。

システム1−3−2−1

メリット:ディフェンスラインと中盤に多くの人数を配置しているので、守備面で後方のスペースを埋めることが簡単にできる。選手間の距離も近いので、バランス良い配置でポジショニングを取ればボールを保持することが簡単になる。

デメリット:攻撃時にはフォワードの選手は一人でプレーすることになり連携が取りづらいと感じる可能性がある。よって前線のチームプレーは戦術的にオーガナイズすることが必要になる。

11人制との関連:攻撃的なサイドバック、ダブルボランチの仕事の分担は11人制サッカーと似ている。ワントップ型のシステムを採用するチームのフォワードの仕事とも関連付けることができ、ボールを受けて攻撃の時間稼ぎをして後方から味方が攻撃参加するのを待つアクションは11人制と似ている。

システム1−2−3−1

メリット:外からの攻撃と、中を使った攻撃の両方を可能にするポジションバランスである。ボールを保持するに当たって深さと幅を簡単に作ることができるスタートポジションのシステム。

デメリット:ディフェンスの人数が少ないため後方にスペースを与えてしまう。キーパーとの距離も遠い。ディフェンスの選手は相手のFWと一対一の曲面でプレイすることに慣れている必要がある。もしも前線のプレッシングを外されてしまった場合は、後方で人数が少なくかつスペースがある状態で守備をしなければならない。

11人制との関連:11人制サッカーの4バック1ボランチのような、1−4−4−2や1−4−3−3のプレイシステムと似ている。

大事なのは11人制への移行をクラブで考慮すること

このようにして、7人制サッカーをプレイするにあたり指導者は11人制サッカーとのつながりを考慮した上で指導をすることが大切です。

そうすることにより、少年サッカーから上のカテゴリーへとスムーズに順応することが可能となるのです。日本では8人制サッカーが少年のカテゴリーでは採用されていますが、11人制サッカーにどのようにして移行するかを塾考していくことがとても重要なのではないでしょうか。

もしも、あなたのクラブがカテゴリをまたぐような組織であれば、計画的にメソッドを整理して少年サッカーの指導することで上の年代のカテゴリでの成果はより一層早く現れるに違いないでしょう。
今回はスペインの7人制サッカーのことを紹介させていただきましたが、ぜひ日本の指導者のみなさんの参考になればと思います。

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